「好きなことだけを仕事に」事業を15年間されている中村愛さん。
ヨガスタジオを約10年にわたり経営され、その後はセミナー業、コンサル業、物販業など次々と事業を展開しています。
その中村さんの、これまでの仕事のお話や、好きなことを仕事にしていくためには何が必要なのかを、インタビューさせていただきました。
居酒屋でアルバイトをしたり、成人してからは高級クラブで働いたりしました。
「これからどうやっていけばいいのか・・・」とメンタル的にも落ちていて、その時にふと入った本屋で、ヨガの本をたまたま見つけました。ヨガブームの少し前くらいですね。
それで「よし、試しにやってみよう」と思ってヨガスタジオに通いだしたところ、ものすごくハマって好きになってしまって。
それがきっかけです。インストラクターコースも受けました。
そこから「誰か買わないか」という話が出て、その頃は貯金が1円もなかったのですが、「買います!」と申し出ました(笑)。
経営の権利金とか、店舗契約の更新料は3か月後に支払ってくれれば良い、という猶予が与えられたんですね。
それで、「それなら何とかなるはず!」と無鉄砲に考えて、1円もない状態でお店を買い取りました。
不安だから逆に立ち止まれない、という感じでした。
SNSのなかった時代なので、泣きながらポスティングとかしていましたね。
そんなふうに、息をつく暇もなく働いていました。
頼れる身内がいなかったのですが、逆に、いたら泣きついて終わっていたかもしれないですね。
そのうちに、個人的なお悩みなどを相談されることが増えてきましたので、それを一つのメニューとして、料金をいただくようにしました。
「中村さんのような生き方を教えて欲しい」
となっていきました。
それで、個人セッションはどうしても一対一になってしまうので、じゃあセミナー形式でやってみよう、となり、セミナー事業にも発展していきました。
ちょうどセミナー講師をやってみたい気持ちがあった頃でもあり、一時はずっとセミナーを中心にやっていましたね。
ヨガをやっていると様々な感覚が変わっていくのですが、私はその中で「自由な生き方」を求めるようになりました。
そうすると、ヨガスタジオという「店舗」はどうしても場所に縛られるんですね。
インストラクターを雇ってレッスンを任せてはいましたが、
「もっと自由を求めていきたい」
という気持ちが高まり、最終的に手放す決断をしました。
そこに入っていただく事で、その方たちしか得られない価値を提供しています。
今は、その会員さんたちに商品を提供したり、セミナーを企画したりすると、8~9割くらいの方が反応してくれて、それが自分のビジネスとなっています。
やりたいと思った時に、やりたいこと、お客様に役立つことをやっています。
なので、お客様との信頼関係も強いですし、私自身が「好きなことを仕事に」する上で、とても重要な位置づけとなっています。
なので、開かれた空間であるSNSでの発信も、重要な仕事と考えて今、力を入れて取り組んでいます。
それで私は、その方々の自伝にすごく興味があって、食い入るようにお話を聞いていたんです。
その時の話の何が、と具体的には言い表せないのですが、何かが自分の中に浸透して、バックボーンとなっているかもしれないですね。
もちろん、ビジネスや会社の規模とか、いらっしゃる世界とかは全然違うのですが、クラブに勤めた8年間はすごく濃厚な経験でした。
ですが、1周して自分がどういうスタイルで生きていきたいのか見えてきて、私はできるだけ効率的に働き、自由な時間、場所にも捉われず生きていくのが良いと考えています。
1人目の子供の時に仕事ばかりしてたので、今は3歳児の娘との時間を優先的に過ごしたいです。
「その時に興味のあること、やりたいこと」をやるのが好き、という感じでしょうか。
それで言うと今は、「女性の自立」をテーマとしたビジネスをやってみたいです。
今まで個人セッションでずっと女性の悩みに寄り添ってきましたが、
「経済力がないので離婚ができない」
などと、人生に制限がかかってしまっている女性がとても多いです。
経済的・精神的な自立ができれば、そんなことに悩む必要もないと思うので、そういう意味ですごくやりたいテーマですね。
なので、まずは自分の働き方の軸を見つけていく、自分がどう生きて行きたいのかを見つけていくことが必要だと思います。
ビジネスをするとお客様がいるわけですが、お客様に自分を合わせるだけではなく、お客様にもこちらに合わせていただく、というような関係の構築も大切です。
「行動できない」というのは、そのままの意味で「行動できない」というより、
「知らないことをやる最初の1歩が怖い」という感じだと思うんですね。
なので例えば、
「毎朝、通勤する電車を今日は変えてみる」
といった具合に、ほんの少しだけ未知のことをやってみたり、1歩ではなく「0.1歩」だけやってみたりと、
自分慣れさせていくことで、いつの間にか行動できる自分になるのではと考えています。
【中村愛さん】
Naritai HP(Okima Company)