「好きを仕事」にした人

毎日「好きなこと」ばかり考えているので、アイデアが、どんどん浮かんできます~原 一六四さんインタビュー~

趣味の「歴史」を副業テーマにしてビジネスを展開されている原 一六四さん。

「歴史がビジネスになるの?」と思われる方もいるかと思いますが、実際に原さんはこのテーマで副業をされている上に、なんと出版まで決まられているのです!

そんな原 一六四さんにインタビューをさせていただきましたので、ぜひ「好きなことを仕事にしていく」ための参考にして下さい。

佐藤
佐藤
原さんはいつ頃から「歴史」が好きだったのでしょうか?
原一六四さん
原一六四さん
もともと、小さい頃から大好きで、NHKの大河ドラマは必ず見ていました。

親に旅行に連れて行ってもらう時も、城とか古戦場とか、そういう所に行きたいと言っていて。

今思うとちょっと変わっている子でしたね(笑)

佐藤
佐藤
その歴史をテーマとして副業を始めたのはいつ頃ですか?
原一六四さん
原一六四さん
副業を始めたのは2017年頃からですね。まずはブログを書き始めました。
佐藤
佐藤
何かきっかけのようなものはあったのでしょうか?
原一六四さん
原一六四さん
話すとちょっと長くなってしまうのですが・・・、

小さい頃とかは、戦国時代が好きで織田信長などの本を読んだりしていたのですが、だんだんと興味がメジャーじゃない所へ行きまして。

もっとみんなが知らないような歴史が知りたいと思って、独自に調べ始めたんですね。

佐藤
佐藤
なるほど。
原一六四さん
原一六四さん
そのうちにふと、自分の故郷の歴史って調べたことないな、と思いまして。

すごい田舎町だったのですが、調べたら、あるマイナーな武将が武田信玄と戦った記録があって、

「自分の故郷にこんな歴史があったんだ。」

「とても面白いから、こういうのをもっと後世に残していきたい。」

と思うようになりました。

それで、どうやったら残していけるか、と色々考えたのですが、私の地元は人形劇が盛んでして。

それに小さい頃テレビで三国志とか平家物語とかの人形劇をよく見ていたんです。

それを思い出して、

「人形劇を作って残そう」

と考えたんです。

ところが、その人形劇を制作している会社に内容を説明して、見積依頼をしたところ、

返ってきた金額が4,000万円だったんです(笑)。

佐藤
佐藤
4,000万円ですか!
原一六四さん
原一六四さん
はい。普通なら諦めるのですが、私は「何とかできないかなあ」と色々と考えまして(笑)。

そのうちに、

「起業すれば、会社にすればできるんじゃないか。」

と思うようになりました。

それが歴史での副業ビジネスを始めるきっかけになりました。

佐藤
佐藤
なるほど、起業を目的として、まずは副業から、と考えられたのですね。

  原一六四さんYoutubeより

原一六四さん
原一六四さん
はい、それで起業セミナーに行き始めたのですが、どこに行っても、

「そんなの無理だよ」

と言われてしまいまして。

とてもうちひしがれていたのですが、ある時、今、私がビジネスを教わっている先生の存在を知って、恐る恐る相談したら、

「できるかもしれないよ」と言われたんです。それが2017年でしたね。

佐藤
佐藤
今は歴史をテーマにして、どのような副業をされているのですか?
原一六四さん
原一六四さん
「城跡見学ツアー」

とか、

「お茶会での城跡動画の鑑賞」

とか、そのようなイベントを企画・運営しています。

有名なお城ではなくて、マイナーな城跡、その歴史を調べてみんなで共有しよう、

というような内容ですね。

本業の仕事もあったりで、そんなには開催できていないのですが、

皆さんからは、そういう機会があればぜひ声をかけてください、という声はいただいています。

佐藤
佐藤
なぜ城跡なのですか?
原一六四さん
原一六四さん
城跡は存在すら知られていない場合が多いんですね。

でも、城跡のある所には、必ず色々な歴史があるんです。そこに光を当てたい。

そして、それに興味を持っていただける人も多くいます。

ただほとんどの人は、どうやってそこに行ったらいいかわからないので、城跡の動画を撮ってYouTubeにアップしたり、ブログやメルマガに書いたりしています。

原一六四さんブログより

佐藤
佐藤
活動していて、嬉しいことなどはありましたか?
原一六四さん
原一六四さん
YouTubeやブログ・メルマガでの発信をしていたら、とある人からメールをいただいたことがあります。

その方は、城跡が大好きだったけど体を壊して行けなくなって、とても残念に思っていたところ、私の動画を見つけたとのことでした。

「自分が行った気になれて、とても元気をもらえた」

と言っていただけました。

自分の活動が誰かに勇気を与えることができて、すごく嬉しかったので、

「続けていくべきだ」

と使命感を持ちましたね。

佐藤
佐藤
それは素晴らしいですね!副業では、他にキャッシュポイントはあったりするんですか?
原一六四さん
原一六四さん
有料会員制のオンラインサロンをやっています。

城跡や歴史を楽しめるサロンですね。

月額3000円の会費をいただいて、運営しています。

佐藤
佐藤
オンラインサロンですか、すごいですね!具体的にはどんなコンテンツなのですか?
原一六四さん
原一六四さん
城跡の動画を提供したり、自分で城跡の歴史を調べたりして、城主が誰だったとか、そこでいつの時代に何があったとか、活躍した武将とかを紹介しています。

そこに「ご当地武将」がいて、こういう行動をしたんだよ、この城の歴史の中にこの武将がいたよ、

というのを調べてコンテンツ配信をして楽しんでいただいています。

佐藤
佐藤
それは面白いですね!そして、原さんは、なんと商業出版も決まられているんですよね!どういった経緯で出版に至ったのでしょうか?
原一六四さん
原一六四さん
メルマガで書いている

「愛すべき残念な武将」

というのがあって、これは、武将の失敗話を面白く載せていたり、

源義経と弁慶は五条大橋で出会ったと言われているけど、実は橋で会ってないんだよとか、

謀反・裏切り・反逆から見る戦国史とかを書いたりしているのですが、

これを読んだ先生が、1回出版社に話をしてみたらどうかと引き合わせてくれました。

そして出版社の方に話をしてみたところ、

「これは面白い」

となって、出版が決まったんです。

佐藤
佐藤
どのような内容になるのでしょうか?
原一六四さん
原一六四さん
出版社の方との打ち合わせで

「何か特化したものを」

という話になって、その時に、

「2020年の大河ドラマが『麒麟がくる』で明智光秀なので、『謀反』に特化したものを書いてみませんか?」

ということになりました。

謀反というと悪いイメージですが、戦国時代は力で夢をかなえる時代で、

謀反を起こした武将が悪い人間たちかと言うと、必ずしもそうではないんです。

言ってみれば、自分の野望や夢をかなえるために必死に生きた人たちで、歴史にはそういった見方もあるんだよ、

というのを伝えたくてこの本を書きました。

「必死に生きて、必死に何かをする」

というのはこういうことなんだよ、という側面も持たしています。

佐藤
佐藤
書くのは大変だったのではないでしょうか?
原一六四さん
原一六四さん
足掛け1年間、莫大な資料を取り寄せて、国会図書館の本などを調べて、会社の仕事が終わってから夜、書いて、かなり大変でした(笑)。
佐藤
佐藤
12月23日に発売ですね。私も歴史は好きなので、ぜひ読ませていただきます。ところで原さんは、歴史のどんな分野が好きなのですか?
原一六四さん
原一六四さん
日本の歴史は全般好きです。

大化の改心から源平の合戦、応仁の乱、みんなが好きな戦国時代、江戸時代から明治に至るまでの話も、全部、大好きです。

原一六四さん Youtubeより

佐藤
佐藤
歴史のどんなところが好きなのでしょうか?
原一六四さん
原一六四さん
歴史は、

「多面性を育ててくれるもの」

だと思うんです。

一般的な歴史は、勝者の歴史だけど、敗者から見た歴史もあります。

今回書いた書籍もそうですが、歴史は様々な側面から見ることができるんですね。

物事を多面的に見る力が養えます。

学校の授業は年号をはじめとした暗記の科目になってしまっています。

「歴史の授業って何の意味があるの?」

と思っている子供たちもたくさんいるでしょう。

でも、「多面性」の観点から歴史を子供たちに教えていけば、様々な力が養えます。

自分で歴史を調べていくと、そういった所がわかってくるのがとても面白いですね。

佐藤
佐藤
その大好きな歴史をテーマに副業をされている原さんですが、好きなことを仕事にできているのはどういう気持ちでしょうか?
原一六四さん
原一六四さん
いつもワクワクしながら、頭の中でいつも

「どんなコンテンツが面白いだろうか?」

と考えています。

毎日そればっかり考えているので、アイデアとかが、どんどん浮かぶんです。

それがすごく楽しいですね。

やっぱり、やっていて自分が楽しいと思うことじゃないと、人に伝わらないと思うんです。

苦しいなと思ってやっていることは、人にも面白さは伝わらない。

コンテンツを考える時でも、自分が面白いこと、サービスを受けている立場で言えば、こういうのだったら面白いか、とかそういうのを考えてやっています。

すごく、楽しい仕事をやっている、という感覚ですね。

佐藤
佐藤
本業の会社の仕事と比べてどうでしょうか?
原一六四さん
原一六四さん
サラリーマンの仕事って、成果を出してもそれだけの見返りって、今の会社はそんなには出さない所が多いですよね。

アイデアを出しても採用されなかったり、周りの人が乗って来なかったり、調整にばっかり時間がかかったり。

でも、好きなことをテーマにして副業をしていると、一人でやっている分、意思決定も早いですし、やればやるほど成果も返ってきます。

佐藤
佐藤
逆に、大変だと思うことはありますか?
原一六四さん
原一六四さん
基本的にはないですね。

強いて言うと、城跡などをその土地で調べていると、自治体や博物館などに行って、

「実はこの城を調べているんです。詳しい方を紹介してください。」

とお願いすることがあるのですが、怪訝な顔をされることも多いです。

城跡を撮影していると、「勝手に映すな」と言われたり。

城跡に著作権はないんですけどね。

でも、それを言うとお終いなので、粘り強く交渉して、ようやく理解してもらえたことも多々ありました。

佐藤
佐藤
副業としての課題などはありますか?
原一六四さん
原一六四さん
やはり歴史というジャンルですから、キャッシュポイントを作りづらいところはありますね。

それをどうやって作っていくか。あと個人的に、好きなことだけに、

「歴史を、お金を稼ぐための道具にしているだけでは?」

と思わると悲しいので、オンラインサロンのお金の一部も、火災が起きてしまった首里城に寄付したりとか、城跡をジオラマで復元するお金に使って、自治体に寄贈したりしています。

佐藤
佐藤
社会貢献の活動もされているのですね。
原一六四さん
原一六四さん
城跡をジオラマにすると、

「こういう城が建ってたの?」
「これは宝ですね」

と喜ばれます。

「今度、小学校に持っていきます」

となったりしてくれるんですね。

もちろん、販売権をもらって販売したりもしますが、地域に残すことで、その地域の活性化、子供たちの誇りにつながれば、これ以上、嬉しいことはありません。

ビジネスをする上では「大義名分」があるかないかは大事だと考えていて、それとビジネスをしっかりと両立させていきたいと考えています。

佐藤
佐藤
いつまでに起業したい、というのはあるのでしょうか?
原一六四さん
原一六四さん
5年以内くらいには起業したいですね。

最初にお伝えした、人形劇を出したいと思っています。

全体では4,000万円でも、脚本を12分割にすれば、安く抑えられる可能性もあります。

それだったら、クラウドファンディングでも調達できるのでは?と考えて、今、運営の方と話をしていますし、

人形劇の方とも打ち合わせも、行っています。

また、構成も作らなければいけないので、作家さんに構成を依頼したりもしています。

でも、やはり問題は「時間」ですね。

何とか自分でやり繰りしていますが、これに集中してやれたらどれだけ幸せだろう?

と思います。

佐藤
佐藤
将来的に実現したいこと夢はありますか?
原一六四さん
原一六四さん
日本全国の知られていない城跡を、地域活性化に活かしていく活動がしたいので、将来的には、日本全国を回って、掘り起こして光を当てることをやっていきたいです。

歴史は先人たちが残してくれた資源であり、未来の宝だと思っています。

少しでも長く活動し続けていきたいですね。

佐藤
佐藤
「活動し続けていく」ために必要なことなどはあるのでしょうか?
原一六四さん
原一六四さん
同じことをしているだけでは、続かないと思っています。

それよりも、

「自分にできることは何か?」

を発見し続けることが、続けるために重要だと思っています。

なので私は、

「歴史で何ができるか?」

を発見し続けていると思っています。

その日々の積み重ねですね。

ゴールは決めていますが、何ができるかを常に考えた積み重ねで行きたいと思っています。

佐藤
佐藤
もしかしたら、もっとすごいゴールができているかもしれないですね。
原一六四さん
原一六四さん
そうですね、本当に、飽きは来ないです。
佐藤
佐藤
今日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました!

 

【原 一六四さん】

書籍:「明智光秀と謀反、裏切りの残念な戦国武将たち」

ブログ:「戦国 城跡 歴史の裏側教えます!!」

メルマガ:「戦国 城跡 歴史の裏側教えます!! メルマガ版」

Facebookグループ:「歴史 城跡倶楽部」